趣味の開発ノート

ITの学習やプログラミング・ノーコードアプリ開発のことなど。

第二種電気工事士を取ろう!試験の概要と学習プラン

なんか唐突にDIYをこじらせて、「第二種電気工事士」の資格を取ることにしました。

3月中旬ごろから学習しており、現在はひとまず5/29の筆記試験に向けて学習中です。

とりあえず資格の概要についてや受験の動機、ここまでの独学での学習方針などをまとめておきました。

第二種電気工事士についての概要

公式はこちら。
www.shiken.or.jp

資格について

電気工事士の資格は、経済産業省が定める国家資格です。

基本的に、家庭や職場などの電気工事を行うのは、無資格では禁止されています。

電気工事とはたとえば、自宅にコンセントやスイッチを増設したり移動させたりするという作業。これには「電線同士を接続する」という作業が必要で、この作業はいくら技術を持っていたとしても、資格がないと電気工事士法という法律にひっかかってしまいます。

そこで、電気工事士の資格を取っていれば、堂々とコンセントを付け替えたりエアコンの設置工事なんかをできるようになります。

電気工事士の資格は、工事する施設の規模によって「第一種」と「第二種」に分けられています。この2つでは「第二種」の方が簡単です。

第二種電気工事士になると、一般住宅や個人商店、小規模工場などの600V以下の低圧受電している施設(一般用電気工作物といいます)の電気工事を行うことができるようになります。DIYのためなら、この資格があれば十分です。

第一種電気工事士になると、一般用電気工作物に加えてもっと大規模な工場やビル、商業施設、集合住宅といった施設(自家用電気工作物といいます)の電気工事までできる資格です。

ちなみに、第一種を取得するには実務経験も必要っぽいですね。第二種は試験のみで取得可能です。

試験について

第二種電気工事士の試験は、4択で知識を問われる「筆記試験」と、与えられた課題と同じように実際に配線を組み立てる「技能試験」の二本立てになっています。

筆記試験の合格基準は、正答率6割以上とのことです。

実際には全50問のうち、30問以上取れればOKです。筆記試験は暗記だけでだいぶ乗り切れそうだし、学生時代に物理が好きだった人はその貯金を使って結構いけるかもしれません。

実技試験の合格基準は、与えられた課題を時間内に完成させることと、制作したものにひとつも「欠陥」が無いことです。

これが時間がかなりシビアで、40分以内に課題を完成させなきゃいけません。またこの「欠陥」もかなり気をつけなくちゃいけなくて、器具ごとに注意ポイントがあって結構細かいです。自動車免許試験の一発アウトの基準みたいなのが色んなところに潜んでいる感じだなーと思いました。

ちなみに、「筆記試験免除」という制度もあります。筆記試験に合格すれば仮に技能試験で落ちたとしても、次回再受験する際に一度だけ、筆記試験が免除になるという嬉しい制度です。

受験にあたって

受験動機

この資格を取りたいと思い立った理由は、主に2つありました。

  1. 農業の仕事に活かせるため
  2. 電子工作のための基礎知識が身につけられるため

ひとつめの「農業の仕事に活かせるため」は、実務的な視点です。資格を取れば倉庫のコンセントを増設したりできることが増えるなと思っています。

ふたつめの「電子工作のための基礎知識が身につけられるため」は、いずれIoT関連の技術も身につけていきたいので、そのための学習という感じです。とくに配線図への抵抗感を無くしたいな、と思っていました。

スケジュール

第二種電気工事士の試験は、年に2回、上期と下期に分かれています。

2022年度 上期の試験日

  • 筆記試験が5/29
  • 技能試験が7月23 or 24日

2022年度 下期の試験日

  • 筆記試験が10/30
  • 技能試験が12/24 or 25

ちょうど僕の環境として、上期だと筆記試験は大丈夫なのですが、技能試験のある7月下旬は繁忙期で受けられない可能性が高いと思っています。

逆に下期だと、筆記試験が繁忙期にあたるので受けられず、技能試験がちょうど受験できるスケジュールになっていました。

なので筆記試験免除の制度を使って、上期で筆記&下期で技能、という受験を想定しました。1年じっくり長期戦で勉強してみようと思っています。

独学での勉強の進め方

まだ道中なのですが、一旦ここまでの戦略とスケジュール感についてまとめておきます。

戦略

知らない分野の勉強をするときは、まずは細部を気にせずに範囲全体を眺めるようにすると良いと思ってます。

そうすると、試験範囲の中で次の2つのことがだんだん見えてきます。

  1. 汎用的に必要な知識・考え方
  2. 個別の細かい知識

学習をしていると、理解が進まなくてモチベーションが下がってしまい、挫折してしまうことがあります。

そういう時はこれらの「1. 汎用的に必要な知識・考え方」が整理できていない か、重要度の低い「2. 個別の細かい知識」にとらわれちゃっている ことが多いのかな、と考えています。

人間は忘れる生き物です。早いうちから細かい知識を覚えても、だんだんと忘れてしまいます。

でも汎用的な知識や考え方は学習の中で何度も出てくるので、整理しておくことで理解が進みやすくなるし、忘れづらいです。

また、個別の知識を気にせずに全体感を掴んでおくことで、ゴールに対して今自分がどの位置にいるのかを把握できて挫折しづらいと思っています。

なのでまずは細かい部分は気にしないで、汎用的な知識(いろんな問題に使われる知識)を優先して整理しながら進めるように心がけます。

そして、早いうちに過去問を時間を測りながら実際の環境に近づけて解いてみて、敵がどんなものかを知ることで全体感を掴んでいきます。

筆記試験2ヶ月半前〜(2週間ほど):ひたすらインプット期間

まずは、筆記試験のテキストを問題を解きながら一周してみました。

がっつりインプット期間です。空き時間を使って、少しでも時間があればテキストをどんどん読み進めることにしました。

章ごとに過去問がついているテキストを選んだので、テキストの内容を覚えていなくても、とりあえず過去問をやってみることにします。そこでよく出てくる内容が「汎用的に必要な知識・考え方」になるので、この辺が重要そうなんだなーとか、そういうことを考えながら進めていきました。

そして、重要そうなことは章ごとにノート1ページに手書きで「自分専用カンペ」を作ります。この1ページというのも大事で、取捨選択してコンパクトにまとめておくことで、個別の細かい知識よりも全体を見通すことを優先します。

テキストは、こちらを選びました。

https://www.amazon.co.jp/2022%E5%B9%B4%E7%89%88-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC-%E7%AC%AC2%E7%A8%AE%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E5%A3%AB%E7%AD%86%E8%A8%98%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88-%E5%95%8F%E9%A1%8C%E9%9B%86-%E9%AB%98%E5%B4%8E%E5%92%8C%E4%B9%8B/dp/4816371265/ref=asc_df_4816371265/?tag=jpgo-22&linkCode=df0&hvadid=553790046648&hvpos=&hvnetw=g&hvrand=16900510175167646769&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009070&hvtargid=pla-1464680298859&psc=1&th=1&psc=1www.amazon.co.jp

選定理由は、以下の通りです。

  1. 細かさよりわかりやすさ重視
  2. 各項ごとに試験の出やすさが重要度として示されている
  3. 各章に問題がついている

筆記試験2ヶ月前〜(2週間ほど):筆記の過去問をやってみる期間

ひととおり全体の範囲を終えたら、一旦インプットを抑えます。

テキストについている過去問を2つ、時間を測って解いてみました。ギリギリ合格点はいけそうな感じではあります。

過去問は取り組むと時間がかかるし数回分だけにして、点数に一喜一憂せずに、あくまで敵を知るのを目的とします。

あとはあんまり根を詰めず、暇な時にネットで器具についてまとまってる情報を探したり、よくわからない理論(三相交流とかインピーダンスとか)を本やyoutubeを読んだりして理解する期間に充てることにしました。

筆記試験1ヶ月半前〜(2週間ほど):並行して実技の練習にトライする期間

だいぶ気が早いけど、実技試験の練習に取り組んでみることにしました。

色々な試験対策を調べてみると、筆記試験が終わってから実技対策をやるのがセオリーのようです。ですが実技では実際に器具やケーブルを触るので、ケーブルの種類やリングスリーブのサイズなど筆記で出る内容も定着しやすいだろうなと思って取り組みました。

実技試験は、13個の候補問題がすでに公表されているので、それを練習していくことになります。

電気工事の試験対策は調べるとたくさん出てくるため、学習しやすいと感じます。Youtubeで実技試験の対策動画を見ながら、一緒に手を動かして要点をノートにメモしながら取り組んでみます。動画だけだと後から要点を見返しづらいかなと思い、テキストを副教材にしました。

ただ、実際にやってみると全然時間通りに作れない。むずい。でも楽しい。

ケーブル切断時に傷つくし、リングスリーブも間違えるし、ランプレセクタプルの輪作りができないし、欠陥だらけ…。

教材はYoutube動画をいくつか見てみて、自分の肌感に合うのを選びました。個人的にはこちらの「日本エネルギー管理センター事務局」さんの動画が良かったです。

www.youtube.com

テキストはこちらを選びました。

https://www.amazon.co.jp/%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%8C%E6%AC%B2%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F-%E7%AC%AC%E4%BA%8C%E7%A8%AE%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E5%A3%AB-%E6%8A%80%E8%83%BD%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%81%AE%E5%AE%8C%E5%85%A8%E6%94%BB%E7%95%A5-2022%E5%B9%B4%E5%BA%A6-%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA%E3%81%8C%E6%AC%B2%E3%81%97%E3%81%8B%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/dp/4813296890www.amazon.co.jp

今後の予定

●筆記試験1ヶ月前〜(3週間)

もうちょっと実技の練習やってみます。現時点で苦手な作業をいくつかつぶしておきたいです。

●筆記試験直前(1週間)

詰め込みインプット期間にします。ネットで公開されている過去問とテキストを使って、集中して直前対策します。

www.tac-school.co.jp

●実技試験の対策(約2ヶ月).

上期のスケジュールで受験できるかわからないけど、実技の練習はしておきたいと思います。まだ計画は立ててないのですが。

おわりに

今のところ、良い感じで試験対策ができているのかなと思っています。

また、独学でできるだけ費用は抑えていきます。とはいえ、実技試験のための工具を揃えたり、練習用の電線・器具を揃えたりすると、思った以上に費用がかかってくるなーという感じです。かかった費用についてもまとめておきたいですね。

ひとまず5/29の筆記試験に向けて、がんばります。