なんか唐突にDIYをこじらせて、「第二種電気工事士」の資格を取ることにしました。
3月中旬ごろから学習しており、先日無事に合格できたので、感想とここまでやったことなどをまとめておきます。
かなり運が味方してくれて合格できた感がありますが、これから独学で学習を考えている方に何か参考になる部分があれば良いなと思います。
電気工事士の資格についての概要や独学での進め方について当初立てていた戦略はこちら。
受験を終えての感想
合格率が60%程度とそこまで難しい試験ではないものの、独学はちょっと不安でした。
筆記試験はまだ良いのですが、技能試験は一人で練習していても、「これで本当に正しいのかなー」とか「このスピードだと遅いのかなー」とか、答えがわかりませんでしたね。間違えると一発アウトな項目がいくつかあるので、間違ったクセがついて覚えてしまうと大変です。
けど、勉強も試験自体も楽しかったです。仕事で配線を作ったりする時に(といってもコードに端子を取り付けたりする程度)いつも我流だったので、ちゃんとした電気工事の基礎知識が身につけられて良かったです。
ちなみに、筆記試験・技能試験の過去問と解答については、電気技術者試験センターさんの公式ページで見ることができます。
技能試験の問題はこんな感じ。今回、僕が受けた会場では公表問題No.6の露出型コンセントの問題が出ました(都道府県によって出る問題が違います)。
僕は本当のところ、実技試験は冬に受けようと思っていたので(理由はこちらの記事で書いてます)、全13問の公表問題のうち7問分しか練習していませんでした。
試験本番ではたまたま練習していた問題、しかも難易度が低めな問題が出てくれたのが良かったです。それも当日の朝に雨で収穫作業ができないことがわかってから出発を決めたぐらいだったので、完全に運が味方をしてくれました。
そんな感じのラッキーが重なった結果ではあったのですが、いくつか勉強の際にやって良かったことがあるので、整理しておきます。
筆記試験に向けてやったこと
教材と学習方法
まず、筆記試験のテキストはこちらを使いました。
https://www.amazon.co.jp/2022%E5%B9%B4%E7%89%88-%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%A9%E3%83%BC-%E7%AC%AC2%E7%A8%AE%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%B7%A5%E4%BA%8B%E5%A3%AB%E7%AD%86%E8%A8%98%E8%A9%A6%E9%A8%93%E3%83%86%E3%82%AD%E3%82%B9%E3%83%88-%E5%95%8F%E9%A1%8C%E9%9B%86-%E9%AB%98%E5%B4%8E%E5%92%8C%E4%B9%8B/dp/4816371265/ref=asc_df_4816371265/?tag=jpgo-22&linkCode=df0&hvadid=553790046648&hvpos=&hvnetw=g&hvrand=16900510175167646769&hvpone=&hvptwo=&hvqmt=&hvdev=c&hvdvcmdl=&hvlocint=&hvlocphy=1009070&hvtargid=pla-1464680298859&psc=1&th=1&psc=1www.amazon.co.jp
この書籍の良いところは、各章の最後にその範囲の過去問がまとめられているところです。
もちろん最初は、テキストを読んで覚えたつもりで問題を解いても全然正解できないんですよね。でもあまり気にせず進めて、実際に試験でどういう問われ方をするのかを知ることが重要です。
この段階では細部を覚えようとしないで、まずはテキストを最後まで通読して全体感をつかむようにしました。また、暗記だけでなく理解が必要な「配線図」「理論」については、できるだけ理解しておくように心がけながら進めます。
その後、テキストの最後についている過去問2年分を時間を計りながら通しでトライ。この時点で点数的にはちょっと不安でしたが、一喜一憂せずにひとまず実践形式に慣れることに徹しました。
先に技能試験の練習をした
かなり気が早いのですが、過去問をやったあとはいったん筆記試験の学習を中断して、先に技能試験の練習をしました。これは個人的にはかなりオススメの方法です。
筆記試験の暗記事項として器具やケーブルの種類などがありますが、実際にモノを触っておくことでイメージがついて覚えやすいです。また「リングスリーブのサイズ」「電気工事士でなければできない作業」といった暗記事項なんかは、技能試験と関連づけると覚えやすかったりします。
この段階で公表問題を3問ほど練習してみると、なんとなくイメージを掴むことができます。実際の練習のやり方などは、このあとの「技能試験に向けてやったこと」をご参照ください。
暗記事項は直前に集中してまとめた
暗記事項は、直前の1週間に集中してまとめを作成しながら集中して覚えるようにしました。
こちらのページがとても参考になります。
この目次で書かれている、毎年必ず出る「法令」「図記号」「屋内配線の設計」「設置と絶縁」の項目に絞って覚えることにしました。「配線図」「理論」についても毎年出るので、テキストの過去問を繰り返し解いて間違えないようにしておきます。それ以外は捨てることにしました。
そして最後のダメ押しに、どうしても覚えられないものはゴロ合わせ。
筆記試験に関してはこんな感じで乗り切りました。
技能試験に向けてやったこと
教材と学習方法
技能試験の教材には、YouTube動画を使いました。解説してくれている動画はたくさんありますが、僕はこちらの日本エネルギー管理センターさんの動画が良かったです(下記は今回本番で出たNo.6の解説動画)。
学習時間もあまり取れなかったので、単位作業の練習などはやらずにいきなりこの動画を見ながら手を動かして練習するようにしました。
もちろん動画のペースが早いため、ついてけずにどんどん置いていかれるのですが、一時停止しながらまずは通しで完成を目指します。
その際にノートにメモを取っておき、翌日その内容をまとめながらイメトレする、という感じです。
最初のうちは全然うまくできません。ですがいくつか公表問題を進めていくうちに、共通の作業もわかってくるので、6問ほどやった頃にはだいぶ慣れてきた感じがしました。
動画以外にも一応テキストも購入はしましたが、結局ほとんど使いませんでしたね…。
公表問題への取り組み方
13問の公表問題の練習は頭からやらず、こちらのサイトを参考に、難易度が低い順から取り組むことにしました。
難易度が高いものは、その問題でしか出題されない施工方法だったり、他と比べて配線図が複雑だったりします。なので難易度が低いものを先にやって、徐々に慣れていく方が習得しやすいです。
また、よく出題される施工については、それ単体で繰り返し練習するのも良いですね。
中でもランプレセクタプルの輪作りは、2週間ほど毎日10分ずつ練習した時期があります。この輪作りはすべての公表問題で出てくるので、とくにスピードと正確性を磨いておきたいと思ったためです。
欠陥と直し方を把握しておいた
技能試験では欠陥を作らないようにすることも大事ですが、欠陥をやってしまったときに自力で直す方法をセットで覚えておくと良さそうです。
- コンセント等に差し込んだ芯線の抜き方
- リングスリーブで刻印間違いなどをした時の直し方
- 差込型コネクタの外し方
僕も今回、本番で焦ってリングスリーブの刻印を間違え、さらに根本の被覆をわずかにかませた状態で圧着してしまいました。しかし直し方を事前に練習しておいたおかげで、時間ギリギリになんとか完成させることができました。いらないケーブルを使って何度も練習しておいて良かったです。
欠陥の判断基準についての公式ページはこちら。
このような学習方法をしていたおかげで、基礎的なやり方がある程度身についていたのが良かったのかなと思っています。
おわりに
独学で電気工事の知識ゼロスタートでも、こんなふうに作戦を練って学習をしていけば、さほど時間をかけずに合格できるものなんだなーと思いました。とはいえ最後はかなり運ゲーでしたが…。あと、お金はそこそこかかりましたね…。
ちなみに、試験会場は車で軽く2時間の距離だったので筆記・実技で2回も遠出することになったのですが、それはそれで小旅行気分を楽しめました。海鮮美味しかったです。
これを書いている現在はまだWeb上で合格を確認した段階で、合格通知が送られてくるのを待っている状態です。それが届いたら、免状を発行する手続きをしてみます。