ノンプロ研で開催されている「技術ライティング講座 第5期」にホストとして参戦中。
この講座では「技術に関する文章を書くための知識とスキルを身につける」をゴールに、全9回+卒業LTという日程で学んでいます。
7/6(水)、9回目の講座が開催されました。
最後の講座ということで感慨深いものがありますが、今回もいつも通りまとめと演習に取り組んでいきます。
講座内容まとめ
9回目のテーマは「書籍の企画と執筆」です。
書籍を執筆する意義とそのつくり方について、書籍を執筆されている講師のタカハシさんが体験を交えながら教えていただけるとても貴重な講座でした。
togetter
当日の受講生の皆さんのツイートまとめです。
このようにノンプロ研では受講中のTwitterでのアウトプットを推奨しており、毎回講師の方がまとめを作ってくれています。
講座のアジェンダ
- なぜ書籍を書くのか
- 書籍の種類とつくり方
- 執筆の準備
内容
ひとつめの【なぜ書籍を書くのか】では、書籍を書く意義について学びました。
書籍を書く意義は、以下の3点があります。
- 高い価値を提供できる
- それでのみ得られる学習効果
- 実績として活用
「価値提供」「学習効果」という点だけを見ると、講座の1回目で学んだ「書くことの意義」と同じですね。しかし、普段Twitterやブログなどに書いたことをさらに書籍にまとめることで、より高いレベルの価値提供・学習効果になり、リターンが大きいものになります。
ふたつめの【書籍の種類とつくり方】では、商業出版の書籍と同人誌のそれぞれの書籍制作の違いと、ノンプロ研技術同人誌プロジェクトについて学びました。
書籍と同人誌の書籍制作における役割分担の違いは、以下のようにまとめられます。
種類 | 執筆 | 編集・組版・印刷 | 流通 | 販売 | 著者収入 |
---|---|---|---|---|---|
書籍 | 著者 | 出版社 | 取次 | 書店 | 印税(8〜10%) |
同人誌 | 著者 | 著者 | - | 著者(イベント・オンライン) | 売上 - 手数料 |
執筆者の視点で考えると、書籍と同人誌ではプロジェクト規模が大きく違います。
技術同人誌なら本業があるノンプログラマーでも手が届く範囲ということで、ノンプロ研ではその出版の機会を提供してくれています。
これまでにも、ノンプロ研からは5冊の技術同人誌が出版されています!
みっつめの【執筆の準備】では、実際に自身で技術同人誌を作成するための具体的な方法を学びました。
技術同人誌の制作は、企画・執筆・校正・販促の4つのフェーズに分かれています。そのうち企画をもう少し細かく2つのフェーズに分けて概要を整理すると、以下のようになります。
- 企画①:タイトル案、ターゲットとその背景・ベネフィットなどを明文化する
- 企画②:文章の構造化の手順(グルーピング・名前をつける・順番を決める)に従い、構成を固める
- 執筆:スモールステップで書いていく
- 校正:誤字・脱字・間違いなどを修正するために2〜3回繰り返す
- 販促:ブログやSNSで告知したりPOPを作成したり
執筆には50時間以上かかる長期戦のため、書いていくうちにブレてしまいがちです。企画をしっかり作っておくことで選択肢が狭まり、書くのがラクになります。
最後に「書き続けさえすれば、いつかは終わる」という合言葉をもとに、スモールステップで書いていきましょう!
演習
さて、今回は原点に返って講座内で出てくる演習に全て取り組んでみました。
◯ -> 質問(講座中にチャットで回答)
★ -> 宿題
◯演習9-1
世の中の書籍の執筆者は、なぜ書籍を書いたと思いますか?
👉
「役に立つと思うものを残すため」だと思いました。
この「なるべき姿」の差分が価値になる!!
— kudou (@kudou32323) 2022年7月6日
自分にとっても、書籍の知識は見直すのすごく楽になった。#ノンプロ研 #ライティング講座 pic.twitter.com/uskEYfPmzt
◯演習9-2
「Web記事」か「書籍」で考えた場合、書籍で学ぶべきものには何が挙げられますか?
👉
新しくプログラミング言語を学んだり、知らないジャンルの知識を体系立てて学びたいときは、Web記事より書籍で学ぶのが良いなと思います。
学習者の視点:
— おおさき🥔小さなIT活用で快適な農場づくりを! (@massa_potato) 2022年7月6日
「Web」は手軽だけど寄せ集めの知識になってしまう。記事ごとにターゲットや方針が異なり、一貫性がないので、大量の知識が必要な場合は非効率。
課題が大きい場合は「書籍」での学習の方が効率的!#ノンプロ研 #ライティング講座
◯演習9-3
みなさんは、技術同人誌を購入したことはありますか? それはどういったものですか?
👉
気になるものはつい買ってしまいます。
ノンプロ研の皆さんの技術書、ほかマニアックなテーマのもの。
◯演習9-4
みなさんは、紙書籍と電子書籍、どちらが好みですか? それはなぜですか?
👉
最近はもっぱら電子書籍です。外出中でも気軽に読めるし購入も簡単なので、クレカ請求が怖いです。
紙媒体のメリット
— 迷子のサスケ🐈 (@gomame_socks) 2022年7月6日
・触覚による情報の付与
「このへん」という位置情報
これよこれ。#ノンプロ研 #ライティング講座
電子本だと、外出中とか細切れの時間で読みたいときにスマホ・タブレットから読めるのが良いんですよねー
— おおさき🥔小さなIT活用で快適な農場づくりを! (@massa_potato) 2022年7月6日
あと急に何か読みたくなった時につい何か買えちゃう#ノンプロ研 #ライティング講座
◯演習9-5
みなさんは、企画書を作成したことはありますか? それはどういった企画書ですか?
👉
北海道の若手農家の組織に所属してたときに、80人規模の交流イベントの企画書を作成しました。
企画書・・・なかなか書く機会ないですよね。
— kudou (@kudou32323) 2022年7月6日
でも、企画書書くと輪郭がはっきりして良いなと思いました。#ノンプロ研 #ライティング講座
◯演習9-6
ノンプロ研がよろこびそうな企画はどんな企画だと思いますか?
👉
楽しそうなことなら、結構なんでも喜んでくれる印象ですが…。
- ノンプログラマーが学びやすい技術
- ノンプロ研講座のもう一歩先の知識
- プログラミングを実際にどう実務で活用しているか
このような企画かなーと思いました。
技術書のネタとしては、たとえばこんなネタがよい
— おおさき🥔小さなIT活用で快適な農場づくりを! (@massa_potato) 2022年7月6日
・新技術やあまり知られていない技術の紹介
・高めのハードルを超える
・普段触れない技術の接点
・概念理解が難しい技術解説
マニアックなもの・ブログ記事で収まらないようなものをまとめる感じが良さそう?#ノンプロ研 #ライティング講座
★演習9-7:技術同人誌の企画
ノンプロ研がスポンサーであると想定して、技術同人誌の企画を作ってみましょう。 Markdown形式で作成し、GitHubにプルリクエストにて提出してください。
👉
現在、こちらの企画を進めています。
9月の技術書典に向けてがんばります。
講師「卒業LTはあくまで表面の終了です。その後に裏面が待っています」#ノンプロ研 #ライティング講座
— おおさき🥔小さなIT活用で快適な農場づくりを! (@massa_potato) 2022年7月6日
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
— なつ (@nminami10) 2022年7月6日
> 書き続けさえすれば、いつかは終わる <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄#ノンプロ研 #ライティング講座
おわりに
これまで全9回にわたる、長かったライティング講座が終わってしまいました。感慨深いですねー。
7/20(水)には受講生と講師陣の皆さんによる卒業LTが待っています。僕の卒業LTのネタとしては、執筆作業の細分化とツール活用のお話をする予定です。
こちらのブログでも最後に、もう1記事だけ振り返り記事を書きたいなーと思っています。